日系企業による様々な事業展開

カタルーニャ州は非常に多くの日系企業が進出していることで知られています。進出企業の業種、業態、事業規模も多種多様です。カタルーニャ州への日系企業の進出が始まったのは1970年代の初めに遡りますが、現在ではその数も190社を超えます。

1970年代
1980年代
1990年代
2000年代

1.製造業

カタルーニャは歴史的に製造業の発達した地域です。この分野における日本からの投資も活発で、現在33社の日系工場が州内で稼働しています。

1980年に進出した日産自動車のバルセロナ工場は商用車、SUV車を中心に製造、その約7割を国外に輸出しています。 2013年には商用車NV200の電気自動車版、2014年には同工場としては初の乗用車生産を開始します。デンソーのバルセロナ工場はエンジン制御の車載コンピュータ(ECU)などを生産、日系企業や欧州企業の欧州工場に出荷しています。カルソニック、ニフコ、日本電産などの部品各社も工場を操業、カタルーニャ州の主要産業のひとつである自動車産業の一翼を担っています。 近年はユーシン(キーシステム)、豊和繊維工業(車内内張り)、ニチリン(ブレーキホース)などのメーカーが地元企業の工場を買収(もしくは出資)する形で進出しています。

カタルーニャのもう一つの重要産業である化学部門では、花王が1987年に進出、現在州内で3つの工場を操業、界面活性剤、トナー、香料などを生産しています。大塚化学(発泡剤)、大日精化(顔料)、サカタインクス(印刷インク)、住友ベークライト(ブレーキ用フェノール樹脂)、積水化学(PVA樹脂)などの工場も操業しています。

バイオ医薬の分野でも、ニプロが透析液のメーカー、東洋紡がバイオ試薬のメーカーを買収・操業しています。